
ちょっと前の事
週末の仕事帰りにランチを食べるために
立ち寄ったお気に入りのお店
人気なのですでに何組かが並んでいた
私の前には若い男性の二人
聞きたくもない会話が聞こえてきた
声が大きい二人だった
「どうしたら××さんみたいに女を手玉にとれるんでしょう?」
「そりゃ おれの魅力でしょ」
「それもそうですが 皆××さん優しいから好きだと言ってます
具体的に何しているんですか 知りたいです」
「簡単な事だよ 話を聞いている振りしていればいいんだよ
それで大抵の女は 私の事を考えてくれていると勘違いしてくれる
その辺の安い花でもあげれば喜ぶし 私だけにしてくれたと勘違い
財布の口も開くし 足も開くのさ
女ってそんなもんさ 俺ってすごくない?」
「さすが××さん すごいっすね」
と二人が高笑いしていた
きっと彼らの世界ではそうなのかもしれない…
でも聞こえてしまった内容に言いようもない嫌悪感が芽生えた
前の二人が案内されていなくなってホッとした
気分を変えて美味しいものでも食べようと思っていた
私が案内された席の隣には先ほどの二人が
『あぁ ついていない』
今日という不運を恨んだ
「一流になりたきゃ 良いもの食べろよ
それでもって 良いものを身につける事
そうしていると 勝手に女は勘違いしてくれる
こんな素敵で立派な人が私を選んでくれているってね
私って魅力的なのね と思うんだよ
どれだけ 女の気持ちを上げられるかが重要なんだよ
お前にはこの部分が足りないんだよ」
「××さん やっぱすごいです」
あれ こんな話の内容 何処かで聞いたような
あぁ そうだ キャバ嬢さんたちの会話もそうだった
男性を見ればお金だと思えば優しくできるし
勘違いさせあげてる事が商売なのよと言っていた
私の人生には一切関わりのなかった世界
それを裏側から聞かされてしまった
勘違いがこの世を回しているのかと思うと
やりきれなくなった
でもこれが現実
そうなんだね
そうなんだよ
自分に言い聞かせながら
ランチを済ませた
帰り道
勘違いかぁ と思いながら歩いていた
そういえば
ある歌詞を思い出した
『愛はいつも 残酷な勘違いさ』
そうだね…
その通りだね
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